はじめに
性交の時に「性交時に痛くて入らない」そんなことはありませんか? その症状の原因は様々あります。今回はその中でも「膣の入り口が生まれつき狭い方」や「産後に性行為が痛くなってしまった方」のお悩みについて解説していきます。
生まれつき膣が小さい、性交痛がどうしても治らない、そんなお悩みを抱えている方はもうどうしようもないと治療をあきらめていたりしていませんか? この記事では膣の入り口が小さい方向けの治療方法も詳しく解説しますので是非ご覧ください。
膣の入り口が生まれつき狭い……
膣の入り口が小さいというのは膣口の皮膚が突っ張ってしまったり膣口そのものが小さく男性器が入れられなかったりという症状のことを言います。 膣の入り口が小さい人は処女膜強靭症と似た症状があり、実際に診てもらわないとわからないことが大半です。
自分で「自分は膣が小さいんだ」と思うより膣の入り口が狭いかどうか、まずはクリニックで診察の上で自分の状態を把握することが大切です。
また、処女膜切開手術と同時に行われることも多いのが特徴です。 これは処女膜強靭症と膣の入り口が小さいことが合わさって性交痛が発生している場合があるからです。これも医師の適切な診断が必要です。 まずはクリニックで自分がどの症状に当てはまるのか診断してもらい、適切な処置を施してもらうのが一番の道と言えます。
処女膜強靭症についてはこちらでも詳しく解説していますのでご覧ください。
産後の性行為が痛くて入らない
産後すぐは産道(赤ちゃんの通り道)である膣は多くのダメージを受けています。 月経が再開し、授乳を終え出産時のダメージは徐々に回復してきますが出産の際に膣口が裂けてしまったり、会陰切開といって入り口を広げる切開を加えた場合には膣口に傷が出来ます。
出産時に担当医によって縫合されますが、産道のダメージが回復した後も膣口が逆に狭くなりすぎて性交が困難になる例もあります。 物理的に膣の入り口が小さくなりすぎてしまったり、会陰切開の傷跡がつっぱって痛みがある場合があります。
膣が小さいと起こる症状
当院にいらっしゃる方はこのようなお悩みを抱えている方が多いです。
膣の小ささが原因だと疑われる症状
- 処女膜切開手術を受けたのに痛い
- 痛みがあって性交できない
- 処女膜輪よりも手前が痛い……
- 物理的に入らない
- 十分濡れているのに入らない
処女膜切開手術を受けたのに、痛みがあって性交できない、処女膜輪よりも手前が痛い場合、膣の入り口そのものが小さい可能性があります。 膣が生まれつき狭く、性交時に痛くて入らないという場合や産後の会陰切開のために、そのような症状が出やすいのです。
また、処女膜強靭症のような自分の指やパートナーの指が入らない、性交時に痛みや出血があるなどの症状も見られます。 膣口周辺の皮膚や組織が硬い方は挿入時無理やり引き延ばされることになるので性交痛が発生してしまうのです。
膣口が狭い方の解決方法
膣が生まれつき狭く、性交時に痛くて入らないというお悩みには自分でできるセルフケアと膣入口拡張手術の2つが解決方法としてあげられます。
それぞれ解説します。
セルフケアによるマッサージで改善する
膣口が狭い方には処女膜強靭症の方と同じようにリューブゼリーなどで十分に濡らして自身の指でマッサージをしたり、ダイレーターと呼ばれる専用の器具で徐々に膣を広げたりするマッサージが有効になってきます。
しかしマッサージやダイレーターによる拡張は時間がかかり、毎日不快な思いをしなければならないという方も多くいらっしゃいます。 そのような場合には膣入口拡張手術がおすすめです。
膣入口拡張手術で改善する
この手術は処女膜切開の手術と同時に行われることも多く(美容クリニックなど)で一度処女膜切開手術をしたにもかかわらず、突っ張ってまだ挿入が困難な場合におこなわれることもあります。
「狭い部分を一人ずつ確認して広げる手術」になりますので膣入口手術では、膣の入り口の大きさや、膣を占める筋肉のゆるみ具合により、適切な手術をすることが大切です。 具体的な手術法につきましてはお一人ずつ異なります。診察の上で担当医師にご確認ください。
多くの場合は入院する必要もなく、日帰りでの手術が可能です。 ダウンタイムにつきましては、個人差はありますが、手術後約1か月+αで性交渉可能となります。 術後は7~10日間ナプキンを当てて頂くようになりますが、日常生活に支障はありません。
当院での治療方針
当院ではヒアリングから手術、アフターケアまですべて院長が担当します。 担当医が変わるなどの心配はありません。また、丁寧なヒアリングで、お一人お一人に合った治療方法をご提示します。
また、他院での手術や治療を受けたにもかかわらず改善しない、思っていたのと出来が違うといったお悩みも解決いたします。 デリケートなお悩みで人には知られたくない、相談できないという方でも是非お気軽にカウンセリングをご利用ください。
満行 みどり
略歴
国立佐賀医科大学(現佐賀大学)医学部卒業。その後九州大学医学部付属病院第二外科、佐賀県立病院などで外科、救命救急、麻酔科全般を習得。
聖心美容外科東京院、大阪院、福岡院にて勤務後、横浜院院長、全国診療医長を歴任。
婦人科形成、脂肪吸引を始めとする多くの症例に携わる。
レーザーによる女性器の若返り治療、膣の引き締め、外陰部形成のライセンスをアメリカのビバリーヒルズにて日本人の女医として初めて習得。東京の広尾に、日本人初となる女医による女性器形成専門クリニック、みどり美容クリニック・広尾を開院する。また「女性器形成」「女性性機能障害」のスペシャリストとして、様々な論文執筆、講演会、ドクターへの指導を行う。
資格
所属学会